現状によせて、『歓待のユートピア』から

「君がそれであるところのものとなれ。君の上に投げつけられた肩書き、社会的分類の中での範疇化にすぎないあらゆる同一化を逃れよ。君はこの番号ではない、このうわべではない、この化石化した言葉ではない。君がそれであるところのものになれ。君をつらぬく諸力に道を与え、扉を開けよ。君がそれであるところのもの、それは君の中にはない。君がそれであるところのもの、それは他者へと生成する君の能力、君以外の他者を迎え入れる能力なのだ。

君がそれであるところのものとなれ。わたしとはひとりの他者なのだ。歓待の徳は、われわれの生成を語るこの単純で汲み尽くしえない言葉に集約されるだろう。これこそは現代の標語というべきものだ。

それはわれわれの家の、われわれの国の、われわれの魂の、われわれの肉体の、留保のない、限度のない、たえまなき歓待への呼び掛けである。」 ルネ・シェレール『歓待のユートピア